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2017年04月10日
6年前のファイルを引っ張り出す
歌詞の紙はうっすら茶けて
雨に濡れて縁がボロボロだったり、コーヒーこぼしたシミだったり
書くのがキライで、汚い走り書きのコードのメモ

中に一枚CDRが剥き出しで狭まってた
たぶんこれがその時の録音
震災直後のスタジオ


まだピアノに全く気が向いておらず
でも当時、ワタシは完全に遺書モードで
遺しておきたかったことを、持てる範疇で精一杯伝えるしか…

しばらく音楽から離れることになるかもしれない
言葉にしたら本当にハンドルが動かなくなりそうで
先のことを考えたくない潰れそうな気持ちを
すり替えてぶつけたいだけだったかもしれない
一生懸命フザケて笑ってても
ピアノの音は冷めざめしく泣き節で、重苦しかったと思う


聞かないままスタジオへ向かった
6年もの歳月は、人をこんなにも…
いや、なにも変わってなかったのだけど^^;
あの人は相変わらずオール明けの低血圧モードで(笑)

言ってはくれないけど
ワタシは確実に上手くはなったはず


ただ今は
かえってまだ楽曲の内容に真摯に向き合えず
無意識の手グセだけで弾けるよう叩き込んでいる
(一筋縄ではいかないコード進行が多過ぎて
そういう勘はいいはずのワタシでさえ把握するのに一苦労する)

思い入れて弾けるほど、まだそこまではいかない
途中であからさまに泣けてしまうと困るから




とにかく、またやれてよかった
諸事情モロモロ辛くなって離れたけど
今は本人よりも曲を愛す勢いでピアノを弾く


『アンタ(曲)のオイチャンは
新しモノばっか可愛がって
アンタのことはちっとも見向きもせんと
ほったらかしでかわいそう
せっかくのべっぴんさんやのに

オバチャンがピアノのべべを着せてやろ』


松田一善『春宵』
https://youtu.be/t1UZkznNMU4